産業サポート白河 女性のためのプチ起業セミナー実践編 開催報告
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2015年11月7日(土)、一般社団法人産業サポート白河主催の「女性のための起業セミナー」が開催され、NICe増田紀彦代表理事が講師を務めました。これは「私らしく働きたい、自分の好きなことをカタチにしたいと、起業に興味を持っている女性」を対象に、産業サポート白河が昨年度開催したセミナーのアフターフォロー編です。2015年10月10日開催の入門編(レポートはこちら
http://www.nice.or.jp/archives/32450)に続く第2弾・実践編として開催されました。
増田代表は最初に、「話す一方・聞く一方ではなく、みなさんへ『これは何だと思いますか?』と質問しながら一緒に学んでいきます」と前置きし、笑いと問答を交え、独立・起業の基本と実践法をわかりやすく伝えていきました。まず、どのような得意分野を生かして起業するか。それが将来どのような意義を持ち、起業後も強みとなるのか。その強み・得意分野は、今どのようにしたら見つけることができるのか。その極意を伝授し、受講者ひとりひとりの適性を最初に洗い出していきました。
次に、4つの起業資産「信念・仕組み・支援・資金」と、独立・起業を考える際に最初にすべき3つの確認作業「動機・資源・課題」を共有し、さらに、各自の独立動機・起業動機それぞれの本気度を自己チェックできるワークを実践。続いてクイズ形式で、起業のイロハを学ぶ前に起業家脳になるための頭の体操をし、いかに他者と異なる回答(発想)ができるかを練習しました。
また、「誰に」売るのかを明確にすることがなぜ重要なのか、具体例を交えて解説。顧客像を細分化することにより、狙った顧客の生活スタイル、行動や購買目的、頻度などがわかり、そこから販売計画、販売方法、価格設定、販売促進、運営体制など、すべてが計画しやすくなることを実感しました。さらにその具体例として4つのビジネス事例が紹介され、顧客像を徹底して細分化したことで、他者との差別化ができることを学びました。また、せっかく絞り込んだ顧客像から「NO」と言われないために、どのような点に留意して計画・実施すべきか。特に価格設定は、利益とコストの関係を間違えないよう、身近な事例を挙げて解説。そして、事業計画の基本である「動機・基本計画・実施計画」の組み立て方、さらに事業プランを基本プランへと落とし込んでいく6項目を示し、何度も書き直しながらしっかり記入できるようアドバイス。
休憩をはさんで、個人事業と法人格などの相違点、そのメリット&デメリット、合同会社で飲食店を興した女性起業家の実例も紹介。また、頭の体操クイズを応用し、いかに小資本で始めるか。具体的にどの予算をどのように削れるか、知恵を出し合いました。そのほか、開業資金算出方法、資金調達方法、収支計画のたて方、売り上げと原価の算出方法などもチェック。さらに、起業前後を応援してくれる産業サポート白河や日本政策金融公庫など公的機関のサポート利用法、起業準備の順番と、その重要度について学びました。
最後に、「自分の強みと起業資産をまず知ること。そして、誰に(狙う相手)を徹底して絞り込むこと」の重要性を念押しし、「今日学んだことを、明日思い出してみてください。一晩寝ると、覚えておきたいことが記憶になり、知識になります。ぜひ明日もう一度思い出してみて、将来の事業プランに生かしてください」とエールを贈り、3時間のセミナーを締めくくりました。
一般社団法人産業サポート白河
http://sangyo-support.jp/newsreport.aspx?arg0=1
取材・文、撮影/岡部 恵