ウイークエンド交流会 しらかわ“食”ビジネス創造!(NICe協力 )第6回 開催報告
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2015年10月9日(金)、産業サポート白河(白河市立図書館内)にて、白河市共催、一般社団法人起業支援ネットワークNICe協力による「ウイークエンド交流会 しらかわ“食”ビジネス創造!」第6回が開催されました。
これは起業家支援・創業支援のための交流会として7月からスタートし、12月までのほぼ隔週のウイークエンドに開催される全10回シリーズです。“楽しく交流しながら”を大切に、参加者同士も共に学びながら、“食”ビジネスを創造していきましょうと、毎回それぞれ“食”ビジネスにまつわるテーマを設け、2時間プログラムで構成されています。コーディネーターは、福島県6次化イノベーター、福島県6次化事業体コーディネーター、ふくしま6次化創業塾主担任講師などを務め、県内6次化推進役のひとりであるNICe増田紀彦代表理事。オープニングには、同じく福島県6次化イノベーターを務めるNICe小林京子理事によるアイスブレイクを、またエンディングにも美味しい試食交流タイムがあり、聞く一方の勉強会とはひと味もふた味も違う、まさに“楽しく交流しながら学び合える=交流会”です。
第6回目となった10月9日は、須賀川市のパン工房mana代表・柳沼美千子さんをお招きし、増田代表との対談形式によるゲストトークが行われました。
▼会場は、白河市立図書館内1階にある産業サポート白河。街路樹も紅葉が始まっています。
初めて参加される方をはじめ、“食”ビジネスに興味がある方、いつか始めてみたいと思っている方、すでに起業されている方、お米や果実、野菜などの生産者さん、6次化商品に取り組んでいる方など、白河市内外からさまざまなみなさんが参加されました。交流会事務局の小室さんのあいさつで今夕もスタート!
▼オープニングはNICe小林京子理事によるアイスブレイクです。今回は、「これまでの人生で“crash:衝撃的に”美味しい!まずい!と思った食べ物は?」をテーマに全員でディスカッション。美味しい・まずいの理由もさまざまで、食べ物そのものが貴重品だったり、時期や状況、誰と食べたのか、入手ルート、好き嫌いの個人的問題なども。「わぁ、わかる!」「それ、知らない(笑)」「その理由、私も同じ!」「今度食べてみたい」など、すっかり打ち解けた雰囲気になりました
▲▼ゲストトークに登壇されたのは、須賀川市のパン工房mana代表・柳沼美千子さん。柳沼さんはこれまで何度かウイークエンド交流会にも参加され、試食&交流タイムに美味しいパンを提供くださったこともあり、パンづくりの名人として知られています。が、実はパンづくり以外でも名人なのです。それは、会津の伝統工芸である編み組み細工です。柳沼さんは40年以上前から、山葡萄やアケビ、マタタビなどのつるを素材に、バッグや財布、かご、アクセサリーなどを製作販売しています。第17回日本民芸公募展で最優秀賞を受賞するほどの腕前で、現在も工芸指導を務めているほか、素材となる山葡萄を自ら植樹し、伝統工芸の伝承にも尽力しています。
ゲストトークでは、パンづくり名人のお話しの前に、まず会津編み組み細工職人としての柳沼さんの紹介からスタート。そもそも会津編み組み細工とは? どのような製作行程なのか? なぜ柳沼さんは編み組み細工に関わるようになったのか。作品へのこだわりは? 編み組み細工で今どんなことに取り組んでいるのか、その課題と抱負は? そしてなぜ、その柳沼さんがパンづくりを始めることになったのか。天然酵母の開発はどのように? 初めてパンを販売することになったきっかけは? 次々と新作に挑戦する理由は? 砂糖不使用のキクイモパンができるまでの経緯は? ご苦労と喜びは? 今後の計画は? などなど、柳沼さんのこれまでの軌跡、会津編み組み細工とパン、両分野での商品展開などの画像を見ながら、増田代表との対談形式で具体的にお話しいただきました
▲▼2014年末に完成した、砂糖不使用の「キクイモパン」も紹介されました。これは、増田代表ら複数の人とのチームワークで商品化されたものです。その経緯は、東白川郡棚倉町で身体にいい植物を栽培されている東日本薬草研究所 代表・小田八州雄さんが、キクイモの中から糖化エキスを抽出することに成功させ、それを知った増田代表が柳沼さんへ、「このキクイモエキスをパンづくりに使えるのでは?」と試作を提案。そして何度も試作試食を繰り返し、ついにパンからお砂糖を抜くことに成功して、美味しい「キクイモパン」を誕生させたのでした。さらにデザイナーでありトラックスアンドストアーズ(株)代表取締役の西尾望さんのデザインで素敵なパッケージも完成。こうして現在は、県内の病院や福島空港などで販売されています。キクイモのエキスには、糖分でありながら血糖値を上げることなく、さらに体内の糖分を包んで外へ排出してくれるという特殊な成分が含まれています。そのため、糖分が気になる方や糖尿病の患者さんやご家族から大変注目を集めています。
また柳沼さんは自宅に併設した工房で、自然酵母の開発・パンの予約販売、委託販売、イベントでの販売ほか料理教室での指導もしている料理研究家。この日はパンの素材となる自然酵母や、手づくりの果実加工品なども持参しお披露目。身体に良くて美味しいものに徹底してこだわる、柳沼さんの食への熱い想いが伝わってきました
参加者からは、「自作のかごに自作のパンを乗せて販売するなんて素敵!」「柳沼さんのパンはどこで買えますか?」「かごのオーダーはお願いできますか?」「小麦粉の種類は?」「季節ごとの素材は?」「弟子にしてもらえますか?」「パンづくりをご指導いただけますか?」など大いに盛り上がりました
▼ゲストトークの次は、美味しい試食&交流タイムです。今回はもちろん、柳沼さんのパン。新作のりんごパン、トマトパン、食物繊維が豊富なburan須賀川パンのほか、酒粕パン、ナッツとイチジク入りのパンなどが振る舞われました
参加者からは、
「いろいろな職種の人たちが集まって、食に興味をもち、「美味しいを届けたい!」という気持ちでセミナーを受けていることに感激しました。コミュニケーションというのも大切な、販売するための要素だと思うので今後がんばります」
「今回も大変ためになりました!お世話様です」
「今日も勉強になりました」
「柳沼さんがなさっている編み組み細工、継承していくとあけびなどの自然のものが枯渇し、しかしこのままでは廃れてしまう、悩ましい問題です。そんな中にあって一生懸命取り組んでいらっしゃる柳沼さん、素晴らしい方です。パンも絶品。実は私は彼女の話が聴きたくて参加して来ました。今日の日を迎えられて良かったです」
「交流会で一番楽しみにしていた講演でした。自然な甘さのパンはとても興味があります。ぜひ作ってみたいと思いました。次回も楽しみにしています」
「健康志向の昨今、美味しくいただき、身体に良い食に出会えて嬉しく思いました。ありがとうございました」
「みなさん、いろいろな考えを実行していて、話を聞いているだけでもためになります」
「パンは大好きなのでお話しが楽しかったです。交流会残り4回、頑張って出席します!」
「知らないことばかりでとても勉強になります。専門家の方々の努力に頭が下がります。これからもいろいろと教えてくださいませ」
「楽しい集まりでした。初めての参加でしたが、話しやすかったです」
座学で聞くだけの勉強会とはひと味もふた味も違う、
“楽しく交流しながら学び合える”2時間プログラムの
「ウイークエンド交流会 しらかわ“食”ビジネス創造!」。
次回、第7回は、10月23日(金)18時30分から。
テーマは「効果が上がるプレゼンテーション」と題し、
増田代表と小林理事のダブル講師で楽しく学びます。
どうぞお気軽にご参加ください。
●参加お申し込みはこちら
一般社団法人産業サポート白河
http://sangyo-support.jp/newsreport.aspx?arg0=1
参加者氏名、住所、連絡先、参加ご希望の日時を明記の上、
FAXまたはお電話、E−Mailでお申込み下さい。参加費は500円です。
TEL:0248−21−7361(担当 小室)
FAX:0248−21−7362
E−Mail:sunport@train.ocn.ne.jp
※「ウイークエンド交流会 しらかわ“食”ビジネス創造!」今度の予定
第7回 2015年10月23日(金) 18:30~20:30
「効果が上がるプレゼンテーショ ン」 講師:増田代表・小林理事
第8回 2015年11月6日(金) 18:30〜20:30
Guest:北條農園 北條睦子さん (白河市)
第9回 2015年11月20日(金) 18:30~20:30
「パッケージデザインとネーミング の極意」 講師:増田代表
第10回 2015年12月4日(金) 18:00~21:00
「参加者プレゼンテーション&忘年会 」講師:増田代表・小林理事
詳細はこちら
取材・文、撮影/岡部 恵