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6次産業化推進プロジェクト会議 報告
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2015年4月14日(火)、「NICeプロデュース ふくしま“食”プロジェクト」のため、福島県いわき市・南相馬市・相馬市を訪問した。このプロジェクトは、組織や担当地域枠の異なりを越えて、連携による新たな6次化商品開発を目指して2014年9月から始動(※参考 開催レポート下記)。
NICe増田紀彦代表理事が同年6月より、福島県農林水産部が実施する「福島県6次化事業体サポート事業」のコーディネーター職に就任し、また同部が実施する「福島県地域産業6次化イノベーター事業」のビジネスプランナーにも就任したことがスタートの契機となった。増田代表は、同県各地に配置されている支援員らとともに、生産者や食品メーカー、食品加工会社のもとへ頻繁に赴き、福島県の6次化事業発展と、県内の農林水産業復興に取り組んでいる。その取り組みを通じて出会った生産者・農作物・加工品・生産工程・知恵・技術と、これまでNICeの活動や交流を通じて育んできた資源を組み合わせ、つながり力の連携により新製品をつくり出そうという取り組みが、この「NICeプロデュース ふくしま“食”プロジェクト」だ。
現在は、新製品の開発だけにとどまらず、情報交換、ノウハウや素材提供、知恵の共有などにより、枠や組織を超えた連携の輪がさらに広がっている。今回もその活動の一環として、福島県相馬市の相馬中村研修センターにて、JAそうまの「6次産業化推進プロジェクト会議」に出席。
JAそうまは、2014年3月から職員らによる6次産業化プロジェクトを進めてきた。増田氏は同年9月より、同会議からの要請を受け、6次産業化商品開発の進め方や商品開発について支援指導を行っている。福島県農業会議や福島県中小企業団体中央会らとともに、商品開発の連携先を探り、いわき市の食品加工会社 株式会社いわき遠野らぱん
http://www.iwakitohno-lapin.co.jp/
を紹介するなどしてきた。
新年度となる2015年4月より、JAそうまでは新たな「6次産業化推進プロジェクト」をスタート。引き続き、増田氏がコーディネーターをつとめ、福島県中小企業団体中央会 6次化支援員の荒川周介氏もくわわり、増田氏との2人3脚で、JAの6次産業化をサポートすることになった。その第1回目となる今回の会議では、本年度の目標を共有すること。前年度に協議していた開発候補商品の試作品を試食・試飲し、改善点を話し合うこと。そして、ネーミングとパッケージデザインの留意点について、増田氏から講義を受け、知識を深め共有していくことを目的としていた。
▲JAそうま 営農経済担当常務理事 6次産業化プロジェクト担当常務・八巻 誠氏
▲JAそうま 営農経済部長 6次産業化プロジェクト事務局長・菊地洋一氏
▲JAそうま 営農経済次長 6次産業化プロジェクト事務局・西 幸夫氏、営農経済部直販課担当課長・林 修司氏
▲株式会社いわき遠野らぱん
http://www.iwakitohno-lapin.co.jp/
代表取締役・平子桂廣氏。昨年度よりJAそうまで進めている新商品の試作に、同社が全面協力。同社は野菜が持つフィトケミカルを最大限に抽出する技術を有する食品加工会社で、皮も実もタネも丸ごと煮出して抽出する技術を開発により、「奇跡の野菜・魔法のスープ」というキャッチフレーズの『フィトブロス(野菜栄養スープ)』を商品化。無農薬・無化学肥料の野菜を贅沢に使ったオーガニック加工品、オリジナルドリンクや原料エキスの製造、プリンやゼリー瓶詰め商品の加工、ドライフルーツ・乾燥野菜の加工なども得意分野だ
▲JAそうまからの依頼を受け、この日は第一弾となる試作品を持参。相馬産かぼちゃの種をお茶にした『パンプキンシードティー』、かぼちゃペースト、梨と豆乳のドリンクの試作について、(株)いわき遠野らぱん 取締役・佐川繁子氏、品質管理部長・秋山桂一郎氏より説明がされ、プロジェクトメンバーで試飲・試食し、活発な質疑応答・意見交換が行われた
続いて、増田氏より、「顧客は加工食品の何を見て、購買意欲を喚起させるのか?」と題し、商品のネーミングとパッケージデザインの留意点について講義も行われた。商品を構成する3要素とは何か。コンセプト・セグメント・ポジショニングとは何か。その関係性と重要性を学び、さらにその実例として、短時間でブランド化に成功させた商品開発と取り組みを検証。熱心に聞き入るプロジェクトメンバーへ、最後に、現在協議している候補商品のネーミングを次回会議までの宿題として示され、第1回会議は終了した。
○JAそうま
http://www.ja-soma.or.jp/
福島県南相馬市鹿島区横手字川原185番地の1
○株式会社いわき遠野らぱん
http://www.iwakitohno-lapin.co.jp/
福島県いわき市遠野町上遠野字若宮60‐1
番外編:
一行は会合の前に、南相馬市へ。
2015年3月14日に福島市で開催した、【東北応援スペシャル】食ビジネス 14組連続プレゼン&みんなで大討論! NICe頭脳交換会 in 福島
http://www.nice.or.jp/archives/28675
に、プレゼンターとして登壇した山本めぐみさんのお店へ立ち寄った。山本さんは、南相馬市のまちなかひろばの屋台村で、「お食事処 歩々(ふうふう)」を夫婦で経営している。
看板メニューは、伊達鶏を使ったお料理で、特に親子丼は大人気。ランチでは、丼ぶり+選べるお惣菜おかず・デザート2品+大小選べるお味噌汁も付いて、650円(丼小は500円)とかなりリーズナブル。ほかに曜日ごとの日替わりランチメニューもあり、この日は火曜日だったので、日替わりは伊達鶏のオムライス(ふうふう風)。店内はカウンター7席。だが、屋台村内にテーブルと椅子があるほか、隣接する「まちなかひろば」の奥にも、食事スペースが設けられている。ちょうどランチタイムだったこともあり、来客が絶えず、次から次と山本夫婦の親子丼ファンが訪れていた。
○お食事処 歩々(ふうふう)
南相馬市まちなかひろば 屋台村
福島県南相馬市原町区旭町1-29
営業時間
月・火曜 午前11時~午後15時
木・金曜 午前11時~15時 / 17時~20時
土・日曜 午前11時~20時
定休日 水曜日
※参考レポート
・【東北応援スペシャル】食ビジネス 14組連続プレゼン&みんなで大討論! NICe頭脳交換会 in 福島
http://www.nice.or.jp/archives/28675
・NICeプロデュース ふくしま“食”プロジェクト いわき視察&ミーティング報告
http://www.nice.or.jp/archives/27768
・会津地域視察&ミーティング報告
http://www.nice.or.jp/archives/27491
・ABE農園の取り組み 情報共有ミーティング報告
http://www.nice.or.jp/archives/26915
・NICeつながり祭り2014 第2部 頭脳交換会
http://www.nice.or.jp/archives/26311
・マコモ田 視察報告
http://www.nice.or.jp/archives/26105
・NICeプロデュース ふくしま“食”プロジェクト 第1回会議報告
http://www.nice.or.jp/archives/24457
取材・文、撮影/
岡部 恵