Vol.11【増田紀彦の視点・年金不透明時代を、起業で生き抜け!】
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2013.10.21
「つながり力で起業・新規事業!」 メールマガジンVol.11
起業支援ネットワークNICe
http://www.nice.or.jp/
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このメルマガはNICeの活動に参加された方々、
またはNICe代表理事・増田紀彦と名刺交換をされた方々、
および全国の中小企業支援・創業支援機関の方々に送信しています
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【1】「事例に学ぶ! 新事業実現法」
新たなつながりで誕生した新たなビジネス事例、
その起点となる発想と実現へのポイントを紹介
【2】「増田紀彦の視点 どうする?日本経済」
厳しさを増す経済・経営環境に立ち向かうために、
増田代表が送る、視点・分析・メッセージ
第11回
年金不透明時代を、起業で生き抜け!
【3】「pickup! NICeな仲間の日記から」
全国各地の異なる業種・地域・世代の人々が出会い
学び合うNICeのSNSの中から、投稿記事を転載
【4】最新情報
「雇われずに生きるためのヒントを学ぶ!
NICe創業・新規事業セミナー」開催レポート、他9本
【5】活動予定
NICeの主な勉強会
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「事例に学ぶ! 新事業実現法」
第11回
ニッチな客層の要望に応え続け、
国内外でも類を見ない左利きグッズ専門会社新設へ
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神奈川県相模原市/NICe協力会員・浦上裕生(うらかみ・ひろお)さん
有限会社きくやねっと 代表取締役/菊屋浦上商事株式会社 取締役
http://www.kikuya-net.co.jp
NICe会員情報はこちら
http://www.nice.or.jp/category/members/members-kanto/page/2
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◆余剰在庫もいとわない、地域密着店ならではの親身な対応が原点
ごくごく当たり前のように使っている文房具だが、
左利きの人にとっては使いにくいばかりか危険なことさえあるという。
物差しは左利きだと、目盛りが指で隠れてしまい線が引きにくい。
カッターなどは力の加減ひとつで怪我をすることもある。
「もっと左利きに快適な暮らしを!」と、左利きグッズの普及と啓蒙を目指し、
(有)きくやねっとを設立したのが、浦上裕生さんだ。
浦上さんは、神奈川県相模原市の商店街にある文房具店『菊屋』の3代目。
ことの始まりは20年以上前、浦上さんがまだ高校生の頃。
店長である母親・豊子さんが、
取引先の要望で左利き用はさみを仕入れたのがきっかけだ。
だが当時の仕入れはロット注文だったため、個数が多過ぎる。
それで残りを店頭に並べたところ、左利きの客に喜ばれる結果に。
以来少しずつ左利き文房具の種類を増やしていったという。
◆ネットショップで全国へ、商品開発やプロジェクト支援も展開
本格的に左利きグッズに注力したのは、浦上さんが家業に加わってから。
豊子さんが体調を崩し、病名がガンと診断されたのを機に、
大手通信会社を辞め、家業の文房具店へ転職、チーフに就任。
売上げに貢献したいと、2001年8月、文房具のネットショップを立ち上げた。
すると間もなくして、島根県のお客さんからファイルの注文が入った。
「なぜうちに?」と不思議に思った浦上さんは、注文主へ電話。
購入理由を聞いてみると、
「探していたがどこにもなく、ようやくおたくで見つけた」とのこと。
星の数ほどある文房具の中から、他店にない商品を探し出すのは、
さぞや大変だったろうと浦上さんは思った。
そして気づいた。うちには他店にない左利き用文房具がある!
それを前面に出せばいいのではないかと。
浦上さんは、ネットショップを左利き用グッズ専門店にシフトした。
同時に、店舗内の左利き用グッズコーナーも拡充。
ネット&リアルで、左利き用文房具の品ぞろえをアピールした。
反響は大きく、全国各地から注文や問い合わせが殺到。
さらに顧客ニーズに応え、万年筆や彫刻刀といった文房具にとどまらず、
包丁、缶切り、レードル、急須などの生活用品もラインナップに。
また、メーカーなどから、左利き商品開発の相談も寄せられるようになり、
さらに左手用リハビリ用品、ユニバーサル商品の商品化にも貢献。
サプライヤー&カスタマーの両方へ輪を広げた浦上さんは、
“日本唯一の左利きグッズ専門店”として、取材依頼が後を絶たない。
だが、「特に広報戦略を立てたわけではないのです」と苦笑する。
たまたま選挙関連の取材で商店街へ来た、地方新聞記者の目に留り、
記事にしてくれたのを機に、次々と取材を受けるようになったという。
数えきれないほどの取材数だが、浦上さんが何よりも嬉しかったのは、
当時、ガンを患いながらも気丈に店に立ち続けた母・豊子さんが
取材カメラに笑顔を向け応える、喜々としたその姿だった。
◆実店舗1本に絞り、左利きにも右利きにも愛される商いを
好調だったネットショップだが、浦上さんは大決断をする。
オープンから約3年でネットショップを終了し、実店舗だけに絞ったのだ。
「商店街にはネットにない人と人との温もりがあります。
その一員である店は、お客さんに喜んでもらうことを糧に、
地道にコツコツ、おもてなしの心を込めて商売する。
こんな小売業もいるんだぞと、子どもたちの指標になれればと思うし、
そういう思いを継いで守っていくのも、3代目の役目かなと」
相模原青年会議所の主力メンバーでもある浦上さんは、
地域のイベントや地元中学校での職業講話に登壇するなど、
地域活動にも精力的に貢献している。
左利き専門のネットショップは国内外にも数多いが、
「実店舗では、世界でもうちだけだと思う」と胸を張る。
顧客にも地域にも商店街にも取材陣にも愛される浦上さんを見て、
接客が大好きだった豊子さんも、天国で微笑んでいるに違いない。
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「増田紀彦の視点 どうする?日本経済」
第11回
年金不透明時代を、起業で生き抜け!
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【自らの生涯は、自らで支える!】
9月末、独立・開業情報誌の『アントレ』(リクルート社)が、
先輩起業家と起業希望者との懇談会を開催した。
独立や開業にまつわる本音のぶつけ合いは、価値ある取り組みだ。
その日の先輩起業家の中に、人材紹介業を経営する50代前半の男性がいた。
聞けば、まだ開業1年という。なぜ、その年代で開業を?
「政府の動きを見ていて、老後は守ってもらえないと思った」。
自分が70歳になったときも、家族の生活を支えていようと思えば、
年金に頼る生き方は危険だと判断したという。
自らで、自らの生涯を支える仕組みづくり。そういう意味での起業である。
【現役を退けない、これからのシニア】
最近はいわゆる晩婚傾向であり、
50〜60代になっても、教育費などの負担が大きい人も増えてきた。
人材紹介業の経営者も、実際にそうだという。
加えて、自らや配偶者の「長寿」にも対応していかなければならない。
高齢化ニッポンの問題点は、多々指摘されているとおりだが、
そのひとつに、今後ますます、好むと好まざるとにかかわらず、
「長く現役でいなければならない」という課題が広がっている。
しかし、2012年の厚生労働省調査によると、
雇用確保措置を講じる企業の約83%が継続雇用制度を導入しているものの、
そのうち、「希望者全員を継続雇用」した企業は、43%にとどまるという。
こうした実態を鑑みて、今年4月、改正高齢者雇用安定法が施行された。
定年退職から年金受給開始までの「無収入期間」を発生させないという趣旨だ。
だが、「無収入ではなくなる」=「生活が成り立つ」というわけではない。
シニア層の選択肢に、起業が浮上してくるのはもっともだ。
【赤字に陥りがちなシニア起業】
事実、シニア層の起業は増加傾向にある。
『新規開業白書2013年版』(日本政策金融公庫総合研究所)によれば、
新規開業者の中に占める55歳以上の人の割合は、
この20年で以下のように増えている。
1991年……5.3% 1992年……4.4% 1993年……5.4%
↓
2010年……19.0% 2011年……13.9% 2012年……12.1%
では、増加するシニア起業は、うまくいっているのだろうか?
残念ながら、そうとは言えない。前出の新規開業白書によれば、
開業後の業績が赤字に陥っている世代別の割合は、以下のとおりだ。
34歳以下……27.2% 35〜54歳……37.4% 55歳以上……45.5%
シニア層の実に半数近くが赤字である。
そうなる要因は複数考えられるが、私が思う最大要因は、
シニア世代のキャリアと社会のニーズが、一致していないことである。
たとえばシニアの仕事経験は、どこで培われてきたか?
製造業、建設業、運輸業、卸売業、公務などが大半だろう。
今からこれらの分野でビジネスを起こすことは容易ではない。
ゆえに経験のない(少ない)分野で起業するケースが多くなる。
また重厚長大業界の組織は、上意下達のピラミッド型が基本。
だが、起業すれば一転、自己完結とネットワーク参加が基本になる。
不慣れな専門分野と不慣れな働き方。これで好業績を望むのは難しい。
【企業も政府も、シニア起業支援に本腰を!】
どうすべきか?
日本経済新聞10月16日夕刊記事によると、
2014年夏から、政府は本格的にシニアの起業支援に取り組むという。
これはこれでいいことだが、「それでは遅い」という面もある。
せめて起業の基礎は、退職前にしっかり理解しておいてほしい。
つまり企業自身が、雇用する高年齢者社員を対象とした
起業・独立のための社内研修を実施することが望ましい。
政府には、その企業研修を評価する制度を用意してほしい。
もともとパワーも根性もあるシニアだ。学べば頑張れる。
<一般社団法人起業支援ネットワークNICe 代表理事 増田紀彦>
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「pickup! NICeな仲間の日記から」
第11回
原澤雅和さんの『間違いから真が出ることがある』
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全国各地の異なる業種・地域・世代の人々が出会い学び合う
NICeのSNSの中から、ご本人の承諾を得て投稿記事を転載。
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ご面識のあるお寺に「子宝のお寺」があります。
不妊に悩む方々が、全国から参拝にみえます。
子宝祈願といえば、神社の専売特許。
全国的にもお寺で子宝の御利益を謳うところは珍しいです。
なぜ、そこが「子宝のお寺」になったのか。
・・・実は、ある「ウワサ」が囁かれています。
今でもそうなのですが、もともと、そちらのお寺は
『出世・子育』の御利益でした。
子供が丈夫にたくましく育って立身出世するように、
という願を掛けるお寺は全国に沢山あって、特に珍しくはありません。
ところが、10数年前とも、数十年前とも、もっと前ともいわれますが、
ある時、あるカップルが参拝にみえたのです。
「しゅっせいのご利益があるお寺は、こちらですか?」と。
「子供がなかなか出来ないので、しゅっせいのご祈祷を受けたいのですが、、、」
「出世」は、もちろん「しゅっせ」ですが、
それを「しゅっせい」と読み違え、「出生のご利益がある」と思って、
お参りに来たのです。
ご住職、「?????」とは思いながらも、
お子様の「しゅっせい」を祈願されました。
すると、なんということでしょう!
ほどなくして、そのカップルが「子宝に恵まれました!」
と喜び勇んでお礼参りに来られたのです。
さらには、その後も、訪れたカップルが、連続して
何組も子宝に恵まれるという出来事があり、
近年になって、不妊に悩む人たちが作るインターネットコミュニティで、
その話が広がった結果、「出世・子育」だったお寺は
「子宝を授けてくれるお寺」へと大変身を遂げたのです。
最初の時に「ウチは出生祈願はしていません」と断っていたら、
今日のこの隆盛はなかったかもしれません。
勘違いであったとしても、決して否定せず、真摯に向き合えば、
思わぬ真が出てくることもある。
そんな教訓もある、子宝のお寺の「ウワサ」。
アナタは信じますか、、、、?
ちなみにある時、何の拍子か、
「お札持ってく?」
と、子宝祈願のお札をいただくことになりました。
記念にと思って家にもって帰ったら、ニョーボがひっくり返りました。
「もういらないわよ!」
結構真剣におこられましたwww
※2013年08月31日投稿
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神奈川県横浜市/NICe協力会員・原澤雅和(はらさわ・まさかず)さん
桜企画 代表
NICe会員情報はこちら
http://www.nice.or.jp/category/members/members-kanto/page/3
●NICeのSNSの中に投稿されている、フレンドからの紹介文
「NICeの勉強会やイベントで何度もお会いしていますが、
ひとことで言えば「何でも博士」のクリエーターです。
広報戦略のプロであり、良きパパであると同時に、
日本人のルーツや神社仏閣に関して、歴史的背景から
現代的な視点まで含めて教えてくれる先生でもあります。
それらを堅苦しくなく、楽しませながら聞かせてくれる、
お人柄の厚さも大きな魅力です」
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NICe最新情報→
http://www.nice.or.jp/info
《Mr.NICe》 10月15日更新
増田通信より「ふ〜ん なるほどねえ」32
「折り畳めるに、越したことなし」
http://www.nice.or.jp/archives/18089
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《report》 10月10日更新
「雇われずに生きるためのヒントを学ぶ!
NICe創業・新規事業セミナー」開催レポート
http://www.nice.or.jp/archives/18006
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《News》 10月10日更新
NICe地域活動 新たにスタートしました!
http://www.nice.or.jp/archives/18057
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《News》 10月8日更新
NICe協賛決定! ブース出展&増田代表講演あり
「東海の中小企業ビジネスの祭典 N-1グランプリ」
http://www.nice.or.jp/archives/17906
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《Mr.NICe》 10月7日更新
増田通信より「ふ〜ん なるほどねえ」31
「復興というより、新興かもしれない」
http://www.nice.or.jp/archives/17870
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《report》 10月1日更新
独立・開業“実感”ワークショップ
開催レポート
http://www.nice.or.jp/archives/17750
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《report》 9月29日更新
NICe主催「本気のファシリテーション講座 第2弾!」
開催レポート
http://www.nice.or.jp/archives/17684
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《News》 9月29日更新
増田紀彦NICe代表が『アントレ』2013秋号に掲載
http://www.nice.or.jp/archives/17672
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《report》 9月26日更新
第1回 経営初心者のための個別指導付き勉強会
開催レポート
http://www.nice.or.jp/archives/17596
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11月・12月のNICeのリアル活動、イベントや勉強会等のお知らせ
11月04日開催 <NICe主催>ファシリテーション講座「入門編」in熊本
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11月09日開催 第3回 NICe和歌山・頭脳交換会&素質論セミナー
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11月16日開催 <NICe主催>
つながり力で、日本経済と地域社会の未来を拓く!
第19回 NICe全国交流セミナー in 八戸
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11月16日開催 コミュニケーション勉強会2013 第4回(会員主催)
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11月20日開催 NICe後援 第2回 経営初心者のための個別指導付き勉強会
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11月20日開催 第18回 たまビジネス元気塾(会員主催)
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11月23日開催 NICe協力 N1グランプリ2013
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11月30日開催 第14回 NICe東海 頭脳交換会
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12月14日開催 <NICe主催>
つながり力で、日本経済と地域社会の未来を拓く!
第20回 NICe全国交流セミナー in 東京
<同時開催>
「京都・光泉洞 協賛
第1回 NICeなビジネスプランコンテスト」
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活動予定はこちら→
http://www.nice.or.jp/real_schedule
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┃ ┃ ┃ ┃ ┃編┃集┃後┃記┃ ┃
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11月16日に青森県八戸市で、12月14日に東京都港区で、
前号でお知らした「NICe全国セミナー」が開催されます。
経営者、新規事業担当者、起業予定者、地域活性に取り組んでいる方、
またそれらを応援している方、目指したい方など、
全国の仲間と出会い、学び合い、お互いの価値を生かし合い、
「つながり力で、日本経済と地域社会の未来を拓く!」を実現する。
そのきっかけとなるイベントに向け、現在準備を進めているところです。
八戸で、東京で、全国のみなさんとお目にかかれることを楽しみにしています。
また、12月の東京開催では、NICe初となる
「京都・光泉洞 協賛
第1回 NICeなビジネスプランコンテスト」の同時開催も決定しました!
詳細が決まり次第、号外でお知らせいたします。
たくさんのご応募をお待ちしています!
「つながり力で起業・新規事業!」メールマガジンVol.11
いかがでしたでしょうか?
次号は2013年11月21日に配信予定です、どうぞお楽しみに。
(NICe広報・岡部)
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つながり力で、日本経済と地域社会の未来を拓く!
■ 発行: 一般社団法人起業支援ネットワークNICe
■ 〒152-0001 東京都目黒区中央町2-6-8-1F
■ URL:
http://www.nice.or.jp/
■ TEL&FAX (03) 6316-9029
■ Email: jimukyoku@nice.or.jp
■ 代表理事 増田紀彦
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