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つながり力で起業・新規事業!
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Vol.5【増田紀彦の視点:投資よりも魅力的な商品やサービスを!】




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                       2013.4.22 
   「つながり力で起業・新規事業!」 メールマガジンVol.5

     
    起業支援ネットワークNICe http://www.nice.or.jp/

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このメルマガはNICeの活動に参加された方々、
またはNICe代表理事・増田紀彦と名刺交換をされた方々、
および全国の中小企業支援・創業支援機関の方々に送信しています

  ┃目┃次┃ ┃ ┃ ┃ ┃ 
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【1】「事例に学ぶ! 新事業実現法」

 新たなつながりで誕生した新たなビジネス事例、
 その起点となる発想と実現へのポイントを紹介

【2】「増田紀彦の視点 どうする?日本経済」

 厳しさを増す経済・経営環境に立ち向かうために、
 増田代表が送る、視点・分析・メッセージ

 第5回 
 投資よりも魅力的な商品やサービスを!

【3】「pickup! NICeな仲間の日記から」

 全国各地の異なる業種・地域・世代の人々が出会い
 学び合うNICeのSNSの中から、投稿記事を転載

【4】最新情報
 第17回 NICe関東 de 対談 開催速報、他7本

【5】活動予定
 5月のNICeの主な勉強会

【6】お知らせ


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    「事例に学ぶ! 新事業実現法」

     第5回
     兼業農家の跡取りが団結し、
     生産から販売まで手がける米職人の会社を設立
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 新潟県十日町市/NICe協力会員・樋口 徹(ひぐち・とおる)さん
 (有)白羽毛(しらはけ)ドリームファーム http://shirahake.com/
 NICe会員情報はこちら
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◆◆先祖から受け継いだ、棚田のある風景を次世代へ◆◆

子どもの頃に遊び回っていた風景が、時代とともに変わっていく。
それを寂しいと、ただ傍観するのが普通だが、
「じゃ、自分たちで何とかしよう」と立ち上がったのが
新潟県十日町市(旧中里村)白羽毛(しらはけ)集落の3人。

そのひとりが、農協の販売部門に勤務していた樋口徹さんだ。
生家は兼業農家で、田植えや収穫を手伝うのは当たり前だった。

白羽毛は中山間地で高低差のある棚田が多く、冬は豪雪地帯。
親の世代で稲作は終わりと、決めている人も少なくない。
また、都会に暮らす子どもたちの元へ移転する高齢者も後を絶たない。
ひとつ、またひとつと休耕地が増え、故郷の原風景が変わっていく。
「あの田んぼは誰がやるんだろう」「この風景はどうなっていくんだろう」
そんな会話が、集落の酒の席で、何度も交わされていた。

「なら、自分たちで農家の会社をやらないか?」
そう切り出したのは、徹さんと同じ集落の樋口元一さんだった。
徹さんとともに賛同したのが、樋口利一さん。
3人とも樋口姓だが血縁関係はない。いずれも兼業農家の息子たち。
年代は違うが、想いは同じだった。


◆◆農地確保で苦労するも、地道に信頼を得て耕作面積を拡大◆◆

準備期間は1年と定め、専業農家になるべく3人は始動した。
農機具や事務所兼作業所は、どうにかなる。
問題は農地の確保。3人の田んぼを合わせて4ha。専業なら8haは欲しい。
不足分は、白羽毛地区の組合農地4haを借りる計画を立てた。

ところが新しい取り組みへの警戒心か、反対者が出てきて、
最終的には予定の半分の2haにとどまった。
だが、「広ければ農機具も大型が要るし、人手も要る」と気を取り直し、
約束どおり1年後の2006年、(有)白羽毛ドリームファームを設立。

販売ルートで重視したのは、直接販売と通信販売だ。
実は徹さんは会社設立3年前から、自分の米を個人客に販売していた。
直販は、収益面で魅力があるという実感も起業を後押しした。
とはいえ、販売経験があるのは徹さんだけ。ほかの樋口さんたちは未経験。
声の掛け方、おつりの渡し方まで徹さんが指導し、
年に数回、農作業の合間をぬって県内外の催事で対面販売を行っている。

2008年には、特別栽培農産物認証制度の認定、
翌年にはエコファーマーにも認定された。
耕作面積も現在は10ha。米、手のし黄金餅、米粉の生産販売をするほか、
農作業委託も受け、トラクター作業15ha、田植え20ha強を請け負っている。


◆◆特技も年代も異なるからこそ互いを生かし合い、自信と絆を深化◆◆

メンバー間はいたってフラット。何でも話し合って決めるのが流儀だ。
代表の利一さんは、元建設資材メーカー勤務で、パワーショベルのプロ。
どんな時もみんなの意見を聞き、全体を見て語る、一番の分析派だ。
元一さんは元農機具メーカー勤務の農機具整備士!
農機具はもちろんメカ全般に精通し、
近隣から修理や調整の声がかかると快く受ける行動派。
後にメンバーに加わった、同じ集落の(また樋口姓の)良幸さんは20代。
覚えが早く、先輩の職人技を目で覚える器用さがあるという。

生まれも育ちも中里村の徹さんが、
「都会の人も俺たちと同じ普通の人だ」と思えるようになったのは、
まだ5、6年前のことだという。
そのきっかけは、体験学習を受け入れたことや、やはり対面販売だ。
今度は7月末、東京・日本橋の『ブリッジ新潟』に出店する予定。
今から楽しみにしているそうだ。

今、白羽毛では、イネの苗を育てる苗床づくりに励んでいる時期。
だが徹さんたちの米づくりは、雪解け前からすでに始まっている。
「“魚沼産コシヒカリ”の中でも格別に美味しい、オレの米ですから!」

対面販売でみせる徹さんの笑顔は、
「美味しさ」と「故郷」を、仲間と作り上げている自信と誇りの現れだ。



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    「増田紀彦の視点 どうする?日本経済」

     第5回 
     投資よりも魅力的な商品やサービスを!
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【たとえ話をひとつ】

AとBという2人の人物がいて、それぞれの財布には150円入っている。
ちょうど2人とも喉が渇いたので、清涼飲料水を買うことにした。
清涼飲料水の価格は1本150円。
AもBも、ピッタリ持っていたので購入。販売側には300円が入った。

1カ月後、投資の得意なAは株式売買で儲け、財布には200円入っている。
一方、非正規雇用のBは賃金が下がり、財布には100円しか入っていない。

またまた2人は喉が渇いた。
先月と同じように、Aは1本150円の清涼飲料水を買って飲んだ。
ところがBの所持金では清涼飲料水を買えないため、Bは我慢した。
結果、販売側には150円しか入らなかった。

そのまた1カ月後、「これではピンチだ」と考えた飲料メーカーは、
新たに1本100円の清涼飲料水の販売を開始した。

またまた喉が渇いた2人。今度はAもBも買うことができる。
だが、いくら喉が渇いたとはいえ、飲み物は1本あれば十分。
だから AもBも1本ずつ購入。ということで販売側の収入は200円どまり。
150円よりはマシだが、元の300円までは売り上げを戻せなかった。

※総体として流通している資金量は同じでも、
 収入格差が広がるとデフレが起き、実体経済の停滞を招くという話。


【たとえ話のつづき】

200円持つAは1本買っただけなので、財布にはまだ100円残っている。
そのままにしておいてもしょうがないので、このお金を投資に回した。

ちょうど株式相場が高騰している局面で、
Aの投資した100円は、瞬く間に300円、500円と増殖した。

他方、大幅な値下げを断行した飲料メーカーは、
そのツケをぬぐうべく、非正規職員の大規模な雇止めを行った。
その中にBがいた。実はBは、飲料メーカー勤務だったのだ。

もともとは、ともに150円の持ち主だったAとBだが、
今では、かたや金持ち父さん、かたや貧乏父さんである。

世間はAを「勝ち組」と呼び、Bを「負け組」と呼んだ。

金融緩和政策とあいまって、お金はグイグイ「勝ち組」に流れていく。
証券会社はAにガンガン投資を勧め、銀行はAにドンドン融資を行った。

まだまだ上昇が続くと誰もが信じていた株式相場が、ある日反落した。
反落というより、暴落だ。
バブルが崩壊した。

それから1カ月後、借金まみれのAの財布には50円が残るだけだった。
一方、失職して、何とかアルバイトでしのいでいるBの財布には40円。

久々に再会した2人は、ちょうど喉が渇いたので清涼飲料水を買おうとした。
が、2人の財布の中身を足しても90円。1本100円の清涼飲料水は買えない。
飲料メーカーには、1円も入らない……。

※デフレによる「金余り」は、資産経済を過熱させる。
その結果、バブルが発生し、崩壊し、全経済活動が停滞するという話。

【たとえ話、終わり】


日銀の「黒田バズーカ砲」がぶっぱなされて、
株式市場を含む金融市場は、確かにここ数年の停滞を脱しているが、
金融市場の活況だけでは、デフレ脱却にも景気回復にもつながらない。

投資に流れるお金を奪い返す、魅力的な商品やサービスが必要だ。

人は、立て続けに清涼飲料水を2本飲むことはまずない。
でも、清涼飲料水を飲んだ直後に口に含むと、
清涼感が劇的に増すキャンディがあれば、セットで売れるかもしれない。

デフレやバブルを嘆く前に、
魅力的なビジネスを展開することが、起業家や経営者の務めである。

<一般社団法人起業支援ネットワークNICe 代表理事 増田紀彦>



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    「pickup! NICeな仲間の日記から」

     第5回
     西田ミワ さんの『不器用ですから』
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全国各地の異なる業種・地域・世代の人々が出会い学び合う
NICeのSNSの中から、ご本人の承諾を得て投稿記事を転載。
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ちょっと思うところありまして、書きます。

西にお声がかかればWEB職人として、
東に講師が足りないと聞けば講師業として、
要望が上がれば、イベント企画などして、
不器用なほど実直に、丸11年、身の丈で頑張って来ています。

「武士は食わねど高楊枝」ではないですが、
社会通念に反したご依頼、納得いかないご用命は
丁重にお断りするなどして、地道に信用を重ねてきました。

「あなた程度の力量で、この、私の依頼を断るなんて!」
「西田さんだから、安心していたのに..。」
「それほど組織力があるのなら...。」
「なんだ、小さい人ね。」
と激怒されたこともあります。

それほど、期待してくれていたのだなと思います。

私も、お断りする時は、正直、胸が痛いです。
ちゃんと、理由を説明しますが、ほとんどの場合、
分かっていただけないのが実情です...


実際、逆恨みされ、潰しにかかられたこともあります。

が、私は、ポリシーを曲げるくらいなら、
断固として戦うか、畳んだ方がほうがまし。と思っています。


「そのくらい誰でもやっていることだし、いいんじゃない?」的な、
限りなく白に近いグレーゾーンのご依頼もあります。
本事業が苦しいのか、好奇心か、さだかではありませんが、
途中で、私がタブーとしている方向に転換される方もおられます。

が、この場合も、一つの例外もなく、規約・制作ポリシーに反するとして
契約を解除させていただいています。

目先の利益を追っかけるのであれば、目をつぶればいいことでしょうが、
私は、私を利用する人ではなく、私と生涯パートナーシップを組める人と
心地よい関係性を築きたいと思っています。

今までも、これからも。

不器用な私ですが、これからも変わらず、
信じる道に忠実でありたいと思うし、
日々精進し、キャリアを積み重ねていきたいと思います。

※2013年3月22日投稿
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熊本市東区/NICe協力会員・西田ミワ(にしだ・みわ)さん
ドルフィンワークス http://dolphin-w.com
NICe会員情報はこちら

●NICeのSNSの中に投稿されている、フレンドからの紹介文
「経産省時代のNICeのときも、民間NICeになったときも、一発目のイベントを仕切ってくれたのが彼女です。私にとっては女神以上の存在です。『人に支えられて自分はある』ことを常に私に教えてくれる人」



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    NICe最新情報→ http://www.nice.or.jp/info

《report》 4月19日更新
  第17回 NICe関東 de 対談 開催速報
  http://www.nice.or.jp/archives/15147
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《report》 4月15日更新
  NICe創業・新規事業セミナーin東京 開催速報
  http://www.nice.or.jp/archives/15072
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《Mr.NICe》 4月14日更新
  増田通信より「ふ〜ん なるほどねえ」20
  その素晴らしさを提供できるのは、ウチだけ!
  http://www.nice.or.jp/archives/15062
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《report》 4月12日更新
  コミュニケーション勉強会2013 セッション1レポート
  http://www.nice.or.jp/archives/15011
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《Mr.NICe》 4月07日更新
  増田通信より「ふ〜ん なるほどねえ」19
  キミは、桜島を本当に見たのか?
  http://www.nice.or.jp/archives/14870
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《report》 4月07日更新
  NICe福島スペシャル in 郡山 第1部 基調講演レポート
  http://www.nice.or.jp/archives/14774
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《report》 4月04日更新
  NICe福島スペシャル in 郡山レポート(全編)
  http://www.nice.or.jp/archives/14661
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      NICe定例会、イベント、勉強会等のお知らせ

5月12日開催 NICe主催 本気のファシリテーション講座 〜基礎編〜
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5月12日開催 NICe関西 セミナー&頭脳交換会
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5月14日開催 第6回 NICe福島「タイムマネジメント講座」
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5月15日開催 第13回 講師の講師による講師のための勉強会
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5月15日開催 第12回 たまビジネス元気塾
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5月18日開催 第2回 NICe和歌山・頭脳交換会
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5月21日開催 第18回 NICe関東・頭脳交換会
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5月24日開催 NICe東海・頭脳交換会
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5月25日開催 第18回 NICe全国定例会 in 福岡&ビジネス交配会
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5月31日開催 つながり力で起業・新規事業!
       事例に学ぶ、新事業実現法セミナーin 横手
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上記はNICeユーザー(SNS登録者)を問わずどなたでも参加できます。
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活動予定・活動報告はこちら→ http://www.nice.or.jp/real
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 NICe事務局 事務所移転のお知らせ

NICe事務局は2013年4月8日(大安の日)、
事務所を目黒区に移転いたしました。
新しい所在地および電話番号は以下となります。

■ 〒152-0001 東京都目黒区中央町2-6-8-1F
■ TEL&FAX (03) 6316-9029
■ Email jimukyoku@nice.or.jp

※メールアドレスは、これまでと変更ありません。


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 ┃ ┃ ┃ ┃ ┃編┃集┃後┃記┃ ┃  
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昨日の日曜日、NICeなふたつの催事をハシゴしてきました。
ひとつは、東京・日暮里駅前広場で定期開催されている
東北&地域生産者応援催事「にっぽりマルシェ」。
もうひとつは、東京・池袋西口公園での即売会「出張えんがわ市」。
日暮里には、福島県から、池袋には、秋田県横手市から
NICeな仲間がそれぞれ自慢の生産物や加工品を持ち寄って出店。
少し肌寒い、あいにくのお天気でしたが、
たくさんの笑顔と美味しいものに出会えたし、
山手線ぐるり一周も楽しかったです(笑)。

「つながり力で起業・新規事業!」メールマガジンVol.5
いかがでしたでしょうか?
次号は2013年5月21日に配信予定です、どうぞお楽しみに。
(NICe事務局・岡部)

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 http://www.nice.or.jp/login
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     つながり力で、日本経済と地域社会の未来を拓く!

■ 発行: 一般社団法人起業支援ネットワークNICe
■ 〒152-0001 東京都目黒区中央町2-6-8-1F
■ URL:http://www.nice.or.jp/
■ TEL&FAX (03) 6316-9029
■ Email: jimukyoku@nice.or.jp
■ 代表理事 増田紀彦

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