みんなで植えようフェスティバル@福島 レポート
2012年6月2日(土)、福島県郡山市で、
JDF被災地障がい者支援センターふくしま主催・起業支援ネットワークNICeほか多数の団体や個人が協力する、「みんなで植えようフェスティバル」が開催された。これは、同センターが立ち上げた『UF-787プロジェクト(美しい福島を取り戻す、菜の花、ヒマワリプロジェクト)』の一環として企画されたもの。舞台となるにんじん舎の会・かたひら農場には全国各地から90名が集い、ヒマワリの種を植えたほか、参加者全員で200個ものバルーンを大空へと一斉に打ち上げる感動体験も共にした。その後、会場を屋内に移し、NICeの増田紀彦代表理事による講演と、「農地を使って、どう仕事をつくりだしていくか」をテーマにした頭脳交換会が繰り広げられた。
■初夏のヒマワリ満開を楽しみに、みんなで植えようフェスティバル
10時半過ぎ、NICe一行がにんじん舎の会・かたひら農場に到着すると、すでに全国から集まった人々が数チームに分かれ、細長く直線状に盛られた畝(うね)にそってヒマワリの種を植えていた。我々もレクチャーを受け、さっそく種まきを開始。
天候にも恵まれ、気温も上昇。夢中になって作業していると汗ばんでくる。気が付けば、手だけでなく顔にも種の青い色が……。「お水を飲んで休憩しながらやってくださいね〜〜」という、富永美保氏のかけ声が農場中に響いた。休憩を挟み、再び作業。
約1時間半後、農場中に種がまかれたようだ。『
ハッピー・バルーン・プロジェクト』のみなさんが用意した200個のバルーンも集合写真の撮影場所へ移動。まずは全員の前で、NPO法人オハナ・おうえんじゃー代表・ 藤本真氏から、児童デイサービスの送迎用に乗用車を寄贈した東北応援隊へ、手づくりのメッセージボードを贈呈した。
そして、記念撮影後にハッピー・バルーンがみんなに配られ、いよいよ大空へ。かけ声は、UF-787プロジェクトの1つでもあり、合い言葉の「つながり∞(無限)ふくしま!」。
▲その瞬間、誰もが満面の笑顔で、一斉に大空を見上げて歓声を上げた。色とりどりのバルーンが点になって大空に吸い込まれてもなお、いつまでもいつまでも、歓声と笑い声が農場に響いていた。きっと今夏、また同じような多くの人の歓声と笑顔が、一面に咲きほこるこのヒマワリ畑で見られるに違いない
■第2部 講演&頭脳交換会
JDF被災地障がい者支援センターふくしま被災地交流サロンしんせい・富永美保氏のあいさつ後、社会福祉法人にんじん舎の会・和田庄司氏より、活動報告が行われた。
※
JDF被災地障がい者支援センターふくしまは、県内の障害者関連団体が連携し、救済・救援支援を行う目的で2011年3月に設立。交流の場として同年9月、被災地交流サロンしんせいを郡山市内にオープンした。センターでは震災直後から安否確認や支援物資手配に取り組み、実態調査や報告交流会などを行ってきたほか、様々なプロジェクトを展開している。そのひとつが『UF-787プロジェクト』(2011年6月〜)。ヒマワリの種から油を絞り出し、商品化することで、新たな雇用創出も目指している。
▲JDF被災地障がい者支援センターふくしま
被災地交流サロンしんせい・富永美保氏
■にんじん舎の会 これまでの活動報告と課題について
▲社会福祉法人にんじん舎の会
サービス管理責任者 和田庄司氏
にんじん舎の会は、障害を持つ方にやりがいのある仕事を創造する目的で1994年に共同作業所として誕生し、2004年に法人化。この10年は、循環型の平飼い養鶏業と無農薬有機農業を主軸に活動してきた。
「お金がなかったので、捨てるにはもったいないものがたくさんある、それらを生かそうという方針でやってきた作業所です。人間もまだまだ大丈夫、生かせるよ、と自然に近いカタチの循環型養鶏業と無農薬有機農業をしています」と和田氏は語り、その仕組みと取り組みについて説明した。
養鶏は会津地鶏750羽を平飼いし、卵と加工品を販売してきた。そのエサは、学校や生鮮食料品店などから提供される食品残渣を使用。また鶏糞は3年かけて発酵させ、匂いがしない有機肥料にし、自農場で利用するほか無農薬有機農家へも販売してきた。産卵しなくなった鶏は、フランクフルト、ウインナー、つくねなどで加工販売し、ガラまでフルに活用。農業は、今日ヒマワリの種を植えたかたひら農場での露地をメインに、無農薬有機栽培で安心安全な農作物を生産販売するほか、保育園や高齢者施設入居者の屋外教育活動の場としても提供してきた。
「捨てない仕組みで10年ほどやってきました。今日の農場も近くの保育園10カ所ぐらいから、親子で遊びにきてくれていました。自分たちで種を蒔き、育て、収穫した野菜となれば、多少カタチが悪くでも喜んで買っていってくれるのです。また、特別養護老人ホームのおじいちゃん、おばあちゃんたちも、畑で子どもたちの面倒を見てくれたり、仕切ってくれたりもしました。『認知症の方が農場から帰ってくると元気になる!』と職員の方もおっしゃいます。畑で一生懸命やっていた若い頃のことを覚えていて、思い出すのでしょう。こういう活動を10年あまりやっていました。そこに東日本大震災です」
全員無事、建物も破損はなかった。作業所は2週間ほど休んだが、
鶏の世話や畑の管理もあるため、職員は出勤していた。
「そこで気が付きました。自分たちがやってきた仕組みは、災害に強いのだと。
まずガソリンを買わなくてもいい。うちは、食品残渣の延長線上で天ぷら廃油を集めてバイオディーゼル燃料もつくっていました。なので車も使えたのです。『人工呼吸機用のためにバイオディーゼル燃料を分けてくれないか』という県外の施設からの要請にも応えられました。食料は、畑もあるし、餅米の蓄えがたくさんあったので、餅にして配ったり、電気が止まりましたが鶏肉の冷凍食品も配りました。ただ、うちの車は使えましたが、世の中の物流がストップすれば、食品残渣が来なくなる。鶏のエサはどうしようかと心配もしました。ところが、賞味期限切れの避難物資の処分に困っているところから、『にんじん舎なら、エサに利用してくれると聞いた』と。それで困らずにすみました。灯油で殺菌しながら乾燥させるのですが、着火だけバーナーで着ければ、燃料にもなる。このように、電気・水道・ガズ・ガソリンがなくても大丈夫でした。みんな、意気揚々としていました。若い職員がこう言ったほどです。『地震が落ち着いたら、にんじん舎のこの仕組みを総理大臣に提案しましょう!』と。ところが、原発事故で状況が一変しました」
冬に作付けした出荷間近のくきたち菜、ブロッコリーが出荷制限を受けた。
養鶏は、平飼い用の運動場対策が急務となった。若い職員さんが知恵を絞り、わらの代わりに古い畳を畳屋さんから仕入れてきて対処した。しかし、露地栽培だけはどうしようもなかったという。農作物の放射線量を測定し、基準値内の数値であっても売れなかった。この日、すでに芽を出してしまったタマネギを持参した和田氏は、それをみんなに見せてくれた。
「『俺らの人生の中で何の影響もないから持って来い』と買ってくださるお客さんもいました。特養のみなさんです。それでも大量に残っています」
現在、そして今後の方針として、和田氏は次のように述べた。
新たに土を入れ替えたハウスを新設し、規模を縮小して農作業を継続する方針で進めている。また、ヒマワリは昨秋に農林水産省から「除染効果なし」と発表されたが、表土と花・茎・根の測定値比較から、「多少は吸っているのでは」との見方もあり、ヒマワリの種から搾油し、商品化していきたい。そのためにも大量の種をどのようにして集められるか。また、種採取後の茎や根をどう処分したらいいか。原発事故前の鶏糞をベースに、畳を使って発酵堆肥をつくっているが、今後、鶏糞に頼れなくなったため、どのように発酵有機質を入手するか。などなど課題は山積だ。
だが、「ヒマワリをこれからも植え続けます。何よりも元気が出ますから。そしていずれ、また以前のように、子どもたちやお年寄りたちに来てもらえる土壌になればと思っています」と力強く述べ、報告を締めくくった。
■アイスブレイク「どこから参加? 好きな花は?」
NICeの増田代表理事の講演の前に、同じくNICeの小林京子理事によるアイスブレイクが行われた。まずは所属団体ごとに挙手。見渡すとどうも、全国各地からさまざまな団体や個人での参加もいるようだ。
「せっかくこれだけの人数が集まったので、自己紹介を。お名前と、そしてヒマワリにちなんで、好きな花の名前を言いましょう」
▲▼神奈川県から参加したNICeの小林京子氏。
参加者ひとり一人に「好きな花は?」を聞いて回った
41名全員が自己紹介した後、今度は地域別に挙手。すると意外にも、東京都からの参加者が一番多いことが判明して場内がどよめいた。郡山市内、福島県内、宮城県、東京都、神奈川県、滋賀県、大阪府、兵庫県、そして「鳥取県から」の声に、一段と大きな拍手喝采がわき起こった。
■講演
一般社団法人起業支援ネットワークNICe 増田紀彦代表理事
●NICeって何? なぜ“つながり”が大切なのか
「NICe(ナイス)という一般社団法人があります。正式にはNational Incubation Center、その略称でNICe(ナイス)と呼んでいます。インキュベーションというのは、卵をふ化させる、という意味で、小さな起業家の卵を世に出していくという意味合いです。
自分で商売をしたい、自分らしく生きたいと、起業する人たちはたくさんいます。起業したてで最初のヨチヨチ歩きの頃も大変ですが、歩き始めたら一生楽かと言うとそうではなくて、次々と難問がおそいかかってきます。ですから商売を続けていくためにも、応援し合わないとなりません。
普通だと、同じ地域の者同士しか応援できないですよね? でも、鳥取の人が持っている知識を宮城の人がちょうどほしいかもしれません。あるいは、広島の人がやりたい技術に必要な特許を北海道の人が持っているかもしれません。沖縄で一生懸命やっている人を支援したいと思っている人が、東京にいるかもしれません。ですが、会えないんですよ、知らないのですから。
大きな企業ならば、それがニュースになるし、株式を上場していれば、その会社の情報は広く知られることもありますが、頑張っている小さな会社のことは、わからない、知られないのです。同地区か近所でしか知られる機会がありません。そうすると、頑張っているのに芽が出ないうちに力尽きてダメになってしまうことが多々あるのです。もうちょっと知恵があれば、もうちょっと設備を持っていれば、もうちょっと資金があれば、もうちょっと誰かが応援してくれたら、なんとかなるのに、ということが、日本中でたくさんあるのです。
それではもったいない。なので、全国でつながって情報交換しよう、応援し合おう。では、どうつながるかというと、今はネットがある時代です。
もともと私が考えたのではなく、経済産業省が全国の起業家をつなげないかと考えて始まりました。でも、ネットだけでは難しいのです。仲良くなると、人は会いたくなるものです。そこで私は今日のような集まりを日本中でやりたいと考えました。
私は、ネットとリアルを何度か繰り返さないと、人間は近付けないだろうと思うのです。ネットで交流を重ねたら、会いたくなるし、会いに行くと感激します。そして各地へ戻ってからも、またネットでやり取りを重ねる。また会おうよ、今後は僕がそっちへ行くよとなります。そうして距離が離れていても、一緒に手を携えあって何かできるのではないか。事業が起こせるのではないかと思うのです。今日みたいな機会は本当に素晴らしいですし、またそれぞれが地元に帰ってからは、ネットでやり取りが続くでしょう。今日はこの後ワークをしますが、そこで出たアイデアをやってみよう!と、また会えるかもしれませんね」
●別の角度から見てみる、考えてみる、頭脳をまぜてみる
「同じ地域、同じ職業、同じ世代だけだと、話は早くていいのですが、考え方が行き詰まることも多いのです。互いに事情がわかるだけに、『それは無理だよね、ダメだよね』と諦めやすくなります。最近はあまり話題になりませんが、かつて食品会社の産地偽装問題がありました。苦しい者同士が結託してしまうと、どんどん考え方が下に落ちていく危険性があるのです。別の角度から見たら、違ったものに見えること、気付くこと、たくさんありますよね。
そもそも、今日ここにおじゃますることになったきっかけは、どうしても同じ地域だけでは考えが広がらないとのお話からでした。私は門外漢ですが、よその地域から来て見てみたら、『こういうことで困っていたのか! じゃ、こうすれば?』と、違う発想が浮かぶかもしれない。傍目八目(おかめはちもく)という言葉があります。本人よりも、傍から見た人のほうが全体を見通せることがある、という意味です。NICeは、異なる地域の視点、異なる職業の発想や知恵、異なる世代の考え、そんな異なるものを日本中で組み合わせて、新しい市場やビジネスチャンスを創り出そうと取り組んできました。ですので、これまでのNICeの活動のハウツウや知恵が、少しはお役に立てるんじゃないかと、今日は仲間と一緒に参加しました。このご縁をこれからもみなさんとつないでいきたいですし、今日はその手始めの大事な1日だと思っています」
●自分と人がどれだけ違うか、人がどれだけスゴいか、実体験
「さきほどの和田さんのご報告にありました食品残渣。そして養鶏用のわら。わらは農家さんから出ると思ったら、畳屋さんだと。素晴らしいなと思いました。職員さんたちの必死の発想が違う視点をもたらせたのですね。アイデアって、どうしても思いつきたい!と真剣に思っていると、ポンと降りてくる時もありますが、無関係な人が何気なく言ったひとことで、そんな考えがあったのか!と驚くこともあります。
実際に、自分と人がどれだけ違うのか、人がどれだけスゴいか、みなさんに体験していただきたいと思います。
このペットボトル。人間にとって、生命を維持するには水が大事です。今日も農場で富永さんが、『お水を飲んでくださいね〜』と声をかけてくれていました。今日はまだいいですが、真夏は35度を超える日もありますよね。ここから、みなさんに聞きます。今、35度として、2時間くらい炎天下を歩き回ったと仮定します。目の前に飲料水の自販機があった。助かった!と思ったら、お財布がない。さぁ、どうしますか?」
参加者ひとり一人に聞いて回った。
「おつりのところに小銭が残っていないか探す」→残念!ない
「誰かに借りる(もらう)」→人はいない
「公園を探す」→近くにない
「水道を探す」→近くにない
「携帯」→携帯も持っていない
「100回くらいたたく」→変化なし
「壊す」→壊れない
「我慢する」→もう我慢できない
「歩き続けて探す」→もう体力もない
「日陰で休む」→体力回復ね
「自販機の下を探す」→ない
「どうしましょう!」→どうする?(笑)
「大きな声でお金かしてください」→誰もいない
「雨乞いをする」→降ってこない
「おしっこ飲む」→(笑)
アイデアが途切れません!!
「近くに家を探す」
「草をはむ」
「自分のつばをためる」
「最後の言葉を考える」
「土地の低いほうへ行けば、水があるかも」
まだまだいけそう!
「土を掘る」
「公衆トイレ」
「水たまり」
「イメージトレーニングで飲んだ気になる」
「血を飲む」
なるほど!
「湖を発見する」
「鞄の中にアメとかないかと探す」
「実は裏にコンビニがあった!とか」→爆笑
「救急車を呼ぶ」
「木の皮をむく」
「マインドコントロールする」
「汗を絞る」
「モグラを捕まえて体液を吸う」
全員の珍回答に誰よりも興奮しながら戻ってきた増田氏。
「みなさんに拍手!!! 何通り出たでしょうか! スゴいですね。
こういうことです。目的は、ペットボトルを買うことではなく、水分を補給することですから、代替手段を考えるのです。大事なことは、お金があれば人は頭を下げないし、頭を使わないのです。お金があると何の努力しないで、欲しいものが手に入りますから。でも、助けてもらうと感謝するでしょう? 今みたいに、なんとかしようと考える。人の力やアイデアを使おうと必死になるのです。人に感謝もするし、人を大事にもするし、違う発想も大事にする。そうすることで、課題もきっと解決していくと思います」
続いて増田氏は、小学生の時の身体測定の思い出と自ら独立した当時のこと、全国の起業家となぜ関わるようになったのか、そのいきさつを語った。そして、多様な視点やアイデアがいかに大切か、知恵を絞り出して頑張っている起業家たちの事例、NICeの頭脳交換会で出された意見もいくつか紹介した。ひとりでは考えつかないアイデアを人の頭の数だけ思いつく、それがNICeの頭脳交換会。さっそく始めてみましょうと、講演を締めくくった。
●頭脳交換会 テーマ「畑でできる楽しいビジネスを考えよう」
畑でできること=作物を育て収穫する、だけではない!
さっそく6チームに分かれてディスカッションがスタート。
発表タイム
Aチーム
・レジャー事業、教育事業、婚活事業の3つを提案
・レジャー:パターゴルフのようにバンカー専用ゴルフ場とする。コースを造って、ホールアウトするといつの間にかバンカーの達人になれる!と宣伝する
・畑でフィットネス。わざわざお金払って高額なフィットネスクラブやスポーツジムへ通わなくても、スコップで鍛えられますよ!とCM戦略も面白くできる。→落とし穴をたくさんつくる
・その落とし穴を利用し、TV番組『風雲!たけし城』のような迷路をつくり、落とし穴だらけのスリル感を家族で楽しむ
・教育:ユンボ免許取得のための教習場にする。実地訓練で下の土と上の土も混ざる
・「お米ってどの木にできるの?」という子どもがいるのは由々しき問題。農業博物館。どのように育っていくのか見せて教えられる
・今日初めてツチグモを見た。面白いので、いろんな珍しい昆虫をビニールテントに囲って、昆虫博物施設にする
・婚活:草食系男子よりも農業系男子のほうが人気! 宮城県ではイモ煮会で火をおこせる男子がモテると聞いた。なかなか火をおこす機会はないので、畑で火をおこす練習を。
・街婚にちなんで、農婚を開催する。「この人、リーダーシップあるな」「さり気なく優しい」「気が利くな」となるはず。居酒屋での合コンは所詮、顔がいいか話がうまい人しかモテないが、農作業では本当にいい男性、いい男女性を見つけることができる
Bチーム
・畑で婚活、作物レストラン、昆虫博物館案も出たが、Aチームで既出なので別の案を発表したい
・自然とカラオケをセットにして、自然カラオケ。
音楽の代わりに風の音とハーモニーを響かせる
・札幌雪祭りにちなんで、畑で泥オブジェ。アート系
・別の教育アイデアとして、東京の子どもたちは畑作業をする場所がない。
好きに使ってもいいとして、どう使うかそのものをテーマにする。
畑を大きなキャンパスに見立てて、僕らが今日やっている頭脳交換のように、
ビジネスを考えさせること自体を教育テーマにする
Dチーム
・資源は何?からスタートし、土、空、人から発想した
・ミミズの養殖をして販売する
・モトクロス場の土として販売する。そして代わりに新しい土を入れる
・新しいスポーツとして冬の相撲大会、泥合戦を提案する
・スカイダイビングの着地点として提供する
・星を眺められる野外コンサート場
・野菜採り放題のキャンプ場、全国フラフープ大会
Eチーム
・観察の場として教育ビジネス
・人間モグラたたきゲーム会場にする。穴堀りで土も入れ替わる
・ダチョウが飼いやすいと聞いたので、畑でダチョウを飼う。ダチョウを飼うことで、ダチョウ追いゲームなどのイベント。また大きな卵も生むので、卵の殻に絵を描いてランプシェードとして販売もできる。ダチョウの肉はヘルシーでもある
・音楽セッション
・冬はかまくら&地酒を振る舞う
Cチーム
・ふれあい農場と題し、テーマは人の出会いで、結婚式までできる
・女性は畑でヨガ、ピラティス、ドロエステ。やって楽しむだけでなく、見て楽しむ御仁も
・真夏はビアガーデン場
・天然の日焼けサロン
・昔遊びという意見から、用水路で船を流すなどの懐かしい遊びをみんなでやる
・共同作業でイナゴを捕ってその場で佃煮教室
・土をいじるので陶芸教室も
・畑に結婚相談所も開設し、結ばれたカップルの結婚式ももちろん畑で。
その時にライスシャワーではなく、何かの種にする=そのまま種まきにもなる
・すべてはハッピーに!が、合い言葉
Fチーム
・地主と利用者だけでなく、その地域の人や世界までもハッピーにする、題して畑でダッシュ村
・ミミズの養殖をしながら土壌を良くし、本物のモグラたたきも楽しめる
・屋外カラオケ、屋外練習スタジオ(管楽器もOK)、屋外音楽会、屋外オーケストラ、屋外舞台にする。アマチュアもプロも楽しめ、遠くから聞くだけでも楽しめる。人が集うことで地域の人にも誇りを感じてもらう
・昆虫採集ではなく害虫採集。捕獲した虫の数と農産物などを物々交換し、都会の子どもたちに自然教育とビジネスの基本を同時に教える
・用水路を拡張して流れるカフェにし、親はそこで子どもたちを眺めて寛ぐ
・水路の周囲は花畑にして、地域の方のお仕事創出に
・福島県川内村の平伏(へぶす)沼から、モリアオガエルを持ってきて、ここに放して復興のシンボルとする。村の自慢にもなるし、観光客も増える。モリアオガエルの次はトキも放す。国内だけでなく世界が別の意味で注目するような村になる
↓
「音が出てもいい、となれば、ほかにも考えられるのでは?」
・大声、ストレス解消
・おなら大会
・サツマイモ掘りとセットになる
・自由に花火をやっていいとする
・暴走族!
・そのかわりトラクター限定
・24時間トラクター耐久レース
「ヒマワリの種をもっと欲しい、どうやったら集められるか?」
↓
・耕作放棄地に植えてもらって送ってもらう
・お花採り放題で500円だった。たとえば、ビジネスを提案すれば話に乗ってくれる地主がいるのでは
・小学校でヒマワリ観察の授業の後、種を送ってくださいと呼びかける
・ひとり100時間草刈りをするのは大変だが、100人で1時間ならできる。ひとり3粒ずつ国民総ひまわり作戦を展開する。揮発油税も下がるかも
・たとえば、「電気の値上げ反対鉢」と名前をつけて販売したら、賛同者も多く、売れるかも
「もっともっとやりたいですが、時間が来てしまいました。誰かが言ったことがきっかけで、それならばというアイデアが生まれてきます。今日はあくまでも練習です。これからもこうした取り組みを継続的にやっていきましょう!」
「遠くから来てくださってありがとうございます。とても勉強になりました。今日やったような話をこれからもどんどんやって、これから大きな実をつくっていきたいです」
▲JDF被災地障がい者支援センターふくしま代表・白石清春氏
●交流会
▲▼被災地障がい者支援センターふくしま 交流サロンしんせいにて。おいしい手づくり料理の数々と会話でみんなご機嫌。えがお福島の
金子幸江さんからのフルーツトマト、
南三陸町のワカメ漁師・佐藤長治さんのワカメと茎ワカメもごちそうに
取材・文、撮影/
岡部 恵