【イラスト】 宇田未央
植物の灌水法は、大きく二つに分けられる。一つは上面(頭上)からの灌水で、他の一つは底面からの灌水である。
後者の底面灌水では、水は常に下から上に向かう。上面灌水法と根本的に異なる点は、水は常に毛管水として存在し重力水は生じない点である。
本技術は、毛管機能と防根機能(植物の根を張らせないようにする機能)を併せ持ったひも状体の資材を利用する。
このひもは、養水分は通過するが、根は浸入できない遮根透水材を用いて毛管機能を有する材料を、縫い目や隙間なく完全に封入した巾2?4cmの資材で、植物の水要求に委ねた自然給水が可能となる。
この水要求に応えるべく1本の「ひも」の毛管水駆動力を長期にわたって安定させるところに特色がある。
栽培期間を通して、水は1滴も鉢外には排出されない。
栽培地には半永久的に再利用できる天然資源である川砂を用いることができ、トマト・メロンにも適した栽培が可能となる。本技術により、生産者の潅水管理の負担を軽減することが可能なばかりでなく、高品質の果菜類を安定して生産することができる。
富士経済の調査によれば、養液栽培関連資材の市場は06年度で38億円、12年には50億円に拡大すると予想されている。また、環境保全型農業資材の市場も拡大傾向にある。
このような中で、本技術は、「ひも」の毛管水駆動力という簡易な仕組みにより、栽培床に栽培液を常時一定の状態で自動的に供給しながら、果菜類である作物体に適度な水分ストレスを与えながら栽培できる。
これにより生産者の潅水管理の負担を軽減することが可能なばかりでなく、高品質の果菜類を安定して生産することができる。
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植物の水要求に委ねた自然給水法による養液栽培 養液栽培をする農家や企業に対して、毛管機能を有するひも状資材による自然給水養液栽培法の導入により、潅水管理の負担を軽減し、高品質の果菜類を安定して生産することができる。 |
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ペットボトルによる養液栽培教材 「養液栽培教材キット」として提供することにより、潅水管理の負担を軽減することで、失敗を抑えた観察実習が可能となる。 また、インテリアとしての利用も考えられる。 |
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自然給水養液栽培用毛細機能ひも 自然給水養液栽培のための毛管機能を有するひも状資材の供給。家庭向けには専用養液や栽培棚などもセットで販売をしていく。 |
毛管
細い管状物体の内側の液体が管の中を上昇(場合によっては下降)する現象。
発明の名称 | 果菜類の多段階根域制限栽培方法とその装置 |
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特許権者/出願人 | 国立大学法人岡山大学他 |
出願番号(出願日) | 特願2006-293898 (2006.10.30) |
公開番号(公開日) | 特願2006-293898 (2006.10.30) |
問い合わせ先名称 | 岡山大学 研究推進産学官連携機構知的財産本部 |
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郵便番号 | 700-8530 |
住所 | 岡山県岡山市津島中1丁目1番1号 |
電話 | 086-251-8472 |
FAX | 086-251-8961 |
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